• Attralia - La Nuit m'a Enseign

フランス産プリミティブブラックメタル、2010年DemoTape。
ポルトガルのBubonic Productionsより100本リリースされた。


ジャリジャリした音質で儚げ、寒々しく掻き鳴らされるトレモロ・リフ、
緩急つけて叩かれるドラム、ウギャウギャフランス語でガナルVo等が絡む。


Celestia辺りを彷彿とさせる、フランス産らしい耽美で儚い、
そして寒々しいブラックメタルを展開している。
4曲入りという短さながらも、どの曲も儚く、美しく、寒々しいトレモロ満載で素敵。
音質もCelestia等に近く、悪すぎず良すぎず、ブラックメタルとして丁度良い塩梅。
Celestia以外に雰囲気が似ているバンドを探すとすれば、
同じく関連のMortifera、Dyster、Ciel Nocturne辺りだろうか。


そんなわけで、上で挙げたようなメロウなプリミティブブラックメタル
好みであれば、本作も楽しめるのではなかろうか。

  • Glum - Here Is No One

イラン産鬱系ブラックメタル、2009年DemoCDR。
Metal Throne Productionsより50枚リリースされた。


ジリジリチリチリした音質で陰鬱に鳴らされるトレモロ・リフ、
スロー・ミドル主体でボコボコ鳴らされるドラム、
中音域でゆったりとガナルVo、暗い語り、靄がかったキーボード等が絡む。


Burzum3rd辺りに強く影響を受けたであろう、
ジメジメとしたブラックメタルを展開している。
ただ、Burzum系鬱ブラックメタルでよくある泣きVoではなく、
中音域のガナリは邪悪気味。
リフからは初期Krohm辺りを彷彿とさせる部分もあるか。
また、曲によってはNortt辺りを彷彿とさせるFuneralDoom的展開も。


そんなわけで、上に挙げたような暗くジメジメとした
ブラックメタルが好みであれば、本作も楽しめるのではなかろうか。


ちなみに、Metal Archivesでは1曲になっているが、6曲収録されている。



  • Zerstorer - Panzerfaust Justice

ドイツ産ブラックメタル、2010年作。
オーストリアのAshen Productionsよりリリースされた。


ズンズンと攻撃的に鳴らされるリフ、ソロ、
薄ら寒々しいトレモロリフ、
緩急つけてポコポコ叩かれるドラム、
汚く吐き出されるガナリVo等が絡む。


基本ズンズンと攻撃的にノリよく突き進む、
スラッシュ/デスメタルの影響が感じられるブラックメタルを展開している。
しかし前作もそうだが、時折薄ら寒々しくメロウなトレモロ
入れてくるところがドイツ産らしいだろうか。
前作よりも音質がモコモコしており、Archgoatぽくて良い感じ。
曲だけ聴けばもろスラッシュな「Sociopathic Killer」
「War, Hate, Eternal Death」、サビが割りとキャッチーな「Panzerfaust Justice」等は
特に格好良し。
似た路線を探すとすると、同じくドイツのGrafenstein、Ruins、
ノルウェーSarcoma Inc、ポーランドのThroneum辺りに近いだろうか。


そんなわけで、前作が好みであればもちろん、上記したような
スラッシーなスタイルのブラックメタルが好みであれば、
本作も楽しめるのではなかろうか。