• Abigor - Leytmotif Luzifer

オーストリアブラックメタル、2014年作。
イタリアのAvantgarde Musicよりリリースされた。
AmestigonやSummoningのメンバー等が絡んでいる。


荘厳で寒々しいトレモロ、不安感をあおる、テクニカルな
リフ・ソロ、アルペジオ、緩急つけてボコボコ叩かれるドラム、
低めの呪詛〜中音域ヒステリックなガナリ、
稀に怪しげなクリーンを入れるVo等が絡む。


前アルバムは再録だったのでオリジナルとしては
『Time Is the Sulphur in the Veins of the Saint –
An Excursion on Satan's Fragmenting Principle』以来となるが、
本作ではSileniusがVoに復帰している。
基本的に『Fractal Possession』以降の路線と言える、
展開がコロコロ変わるテクニカルで荘厳な楽曲なのだが、
インダストリアル要素がほぼ皆無になった。
またSileniusは過去のヒステリックにガナルだけのスタイルとは違い、
前任のVo・A.R同様、呪詛的な声をあげたり絶叫したりと幅が広がっている。
初期中期の頃のゴシック的・耽美な雰囲気は昨今の作品同様減退しているものの、
最近のMayhemやDeathspell Omegaの3rd以降を彷彿とさせる格好良さがある。


そんなわけで、『Fractal Possession』以降のAbigorが好きな方ならもちろん、
上に挙げたとおり、昨今のMayhem、3rd以降のDeathspell Omega、
他De Magia Veterum辺りが好みであれば、本作も楽しめるのではなかろうか。


関連:
http://d.hatena.ne.jp/hellkult/20120118
http://d.hatena.ne.jp/hellkult/20100116

http://d.hatena.ne.jp/hellkult/20070614
http://d.hatena.ne.jp/hellkult/20060404