イギリス産アンビエント/ポストブラックメタル、2013年作。
写真は過去音源すべて詰め込んだBox盤。
ドイツのProphecy Productionsよりリリースされた。


ザラついた音質でもの悲しげ・憂い気にかき鳴らされるトレモロ・リフ、アルペジオ
緩急つけて叩かれるドラム、しっとりとしたピアノ、
悲しげにガナルVo、時折被さる女性Vo等が絡む。


リフのもの悲しさ・儚さが非常に涙腺に来る素晴らしい展開。
トレモロなどはGodspeed You Black Emperor等(ニュー)シューゲイザー
からの影響が非常に強く感じられる。
ブラックメタル的な疾走感+上記のようなバンドの儚さを合わせた感じとでも言えばよかろうか。
リフだけでも十分良いのだが、時折顔を出すピアノがまた素敵。
雰囲気として似たバンドを探すとすると、AldaやMiserere Luminis、So Hideous, My Love辺りか。


ちなみに本アルバムと『Whisperers to this Archaic Growth』以外のCDは、
冷たいキーボードとピアノ、アコギがメインのアンビエント曲になっている。
こちらもピアノの音色が冷たく寂しさを感じさせ良い塩梅。
William Basinski辺りを彷彿とさせるだろうか。


そんなわけで、ポストブラック、アンビエント好き両方を楽しめる作品となっているので、
上記したような音が好みであれば、本作も楽しめるのではなかろうか。
上で述べたように過去音源集はアンビエント要素の方が多いため、
それらが苦手な場合はBoxではなく単品を買う方がいいかもしれない。