• Vom Fetisch der Unbeirrtheit - Vertilger

ドイツ産アヴァンギャルドブラックメタル、2013年作。
スウェーデンのTemple of Torturousからリリースされた。


うにょうにょ変則的に動き回るトレモロ・リフ、アコギ、
時折テクノな4打ち等を混ぜ込みながらこれまた
変則的に叩かれるドラム、
中音域で苦しそうにガナルドイツ語Vo、
ヴァイオリン、ノイズ等のSE等が絡む。


ドイツ産らしい湿り気あるリフが入ったと思ったら
次には不協和音的トレモロを突っ込んだり、
緩急つけたテクニカルなドラムが入ったと思ったら
4打ちやノイズ、ヴァイオリン等が被さったりと、
とにかく先が読みにくい展開のヘンテコブラックメタルを展開。
前作ではテクニカルブラックメタル色の強い展開と
ダークアンビエント・ノイズ・テクノ色の強い展開を
2枚組のCDとして分離していたが、本作はそれを一緒にし
カオスにした感じとでも言えばよかろうか。
似た混沌さを感じるバンド・曲を探すとするとフランスのBlackLodge、
Diapsiquir、Peste Noire「Cochon Carotte Et Les Soeurs Crotte」、
イタリアのEPHEL DUATH、ベルギーのLugubrum辺りに近いだろうか。



そんなわけで、前作が好みであった方ならもちろん、上記したような
インダストリアル/アヴァンギャルドブラックメタル等が好みであれば、
本作も楽しめるのではなかろうか。


関連:
http://d.hatena.ne.jp/hellkult/20110120