■ - （FUTANARIイイ(・∀・)！）酒くれ日記(Sakekureイイ！(・∀・)）

Abigor - Quintessence

オーストリア産ブラックメタル、2012年作。
フランスのEALより950枚2枚組みでリリースされた。
Disc1は、1999年にリリースされた『Channeling The Quintessence Of Satan』を、
現体制メンバーでリメイクした作品。Disc2は、1992〜93年までの作品を収録。

現体制になってからの彼らは、音はインダストリアル的に、
展開はプログレッシブな感じを強くしていたが、
本作は『Channeling The Quintessence Of Satan』の頃を彷彿とさせる、
シャリシャリジャージャー耳障りな音質、寒々しく薄ら荘厳なトレモロを
交えて進む、中期Abigor色を強く出した作品となっている。
過去のウギャウギャヒステリックにガナルVoもよかったが、
現Voの低音や発狂を交える表現力豊かな歌い方も格好良し。
レーベル繋がりのFuneral Mistなんかにも近い表現力と言えようか。

Disc2は、初期Abigor作品ということで、Rawで神秘的な雰囲気だが、
地下臭プンプンな雰囲気、狂気すら感じるテンションで進む
絶叫Vo絡んで、危な格好良し。1stよりもさらに禍々しく狂気的な世界。

そんなわけで、Voの表現力もあって『Channeling The Quintessence Of Satan』
リメイクといっても、別な作品になっている感が強いので、
すでに上の作品を所持している人も楽しめ、
Abigorの入手困難な初期作品を持っていないという方も楽しめるという、
お得なリリースではなかろうか。