• Teitanblood - Purging Tongues

スペイン産ブラックメタル、2011年EP。
フランスのNorma Evangelium Diaboliよりリリースされた。
元Proclamation等のメンバーが絡んでいる。


ザラついた音質で攻撃的・邪悪に鳴らされるズンズンリフ、
重苦しいドゥーミィーリフ、緩急つけてバコバコ叩かれるドラム、
地下から響くような邪悪極まる低音〜中音ガナリVo、
呪文を唱えるかのような語り、不穏なダークアンビエント等が絡む。


関連のProclamationや前作の流れを汲んだ、
汚く、邪悪に突き進む、BeheritやBlasphemy等を彷彿とさせる、
荒々しく背徳的なブラックメタルを展開している。
ただ、今までの作品と比べて大作になっており(1曲15分)、
さらに呪文のような語り・スローミドル展開も効果的に入れ、
宗教的・呪術的雰囲気が強くなった印象。
中盤まではWar的疾走、後半は語りやスロー展開でドゥーミィーにと、
ブラックメタル的怪しげな雰囲気をより重視した作りになった。
前作の「The Abomination of Desolation」をより呪術的、怪しげにした感じとも言えよう。
攻撃的かつ怪しげ・神秘的で、個性的なバンドに化けた。
一方、ストレートで勢いのあるWar Blackを求めていた人には賛否が出そうではある。


そんなわけで、前作が好みであればもちろん、関連のProclamation、
上に挙げたようなバンドや、フィンランドのArchgoat、ロシアのPseudogod、
アメリカのBlack Witchery、Profanatica等の怪しく、Warなブラックメタル
好みであれば、本作も楽しめるのではなかろうか。
今後大作化が進むのか、前作のようなアルバムを作るのかわからないが、
応援したいバンドの一つではある。


関連:
http://d.hatena.ne.jp/hellkult/20090820
http://d.hatena.ne.jp/hellkult/20090814
http://d.hatena.ne.jp/hellkult/20090408