■ - （FUTANARIイイ(・∀・)！）酒くれ日記(Sakekureイイ！(・∀・)）

Blut Aus Nord – 777 - The Desanctification

フランス産インダストリアル/ダークアンビエント/ブラックメタル、2011年作。
フランスのDebemur Morti Productionsよりリリースされた。
The Eye等のメンバーが絡んでいる。

ゆったりと、不安を煽るかのように鳴らされるリフ、
メロウで哀愁を感じさせるリフ、
スロー・ミドルで打ち込まれるドラム、
呪詛を唱えるかのように吐き出されるVo、
気だるく不気味なクリーンVo、冷たいキーボード等が絡む。

777シリーズ第一部となる前作はインダストリアル要素、
疾走展開及びスローミドル展開を混ぜたブラックメタルをやっていたが、
第二部となる本作では、全編スロー・ミドルテンポでじっくりと聴かせる。
リフも前作よりメロウになり、荘厳さを増しているようだ。
（もちろん聴き手の精神を乱すかのような不協和音も使われている）
『Thematic emanation of archetypal multiplicity』+
『Memoria Vetusta II』とでも言えば良かろうか。
不安を煽るような展開は、『From the Entrails to the Dirt』
以降のDeathspellOmegaにも通じ、とても格好良し。

またVoも呪詛、不気味なクリーンVoを絡めたりと、
以前より表現力が豊かになった印象。
ただし、本作ではVoの割合はあまり多くない。

そんなわけで、前作のような疾走感を求めると肩透かしだろうが、
『Thematic emanation of archetypal multiplicity』のような
スローミドルでじっくり聴かせながら、インダストリアル要素も
突っ込んだ音と聞いて興味が沸けば、本作も楽しめるのではなかろうか。