• Mother Darkness - One Hundred Years of Emptiness

中国産アンビエントブラックメタル、2011年作。
中国のCold Woodsより500枚CDでリリースされた。


チリチリジャリジャリした音質で湿り気を帯び物悲しく掻き鳴らされるトレモロ
アコギ、薄らペイガン的臭いリフ、ミドル主体でボトボト鳴らされるドラム、
遠くの方で響くウギャウギャガナルVo、
冷たく神秘的・勇壮なキーボード・ピアノ、各季節の天気SE等が絡む。


曲タイトルが春夏秋冬となっているブラックメタルというと、
ここ最近ではNargarothが頭に浮かぶが、
このバンドも間違いなくNargarothの影響を受けただろう、
寒々しく湿り気のあるブラックメタルを展開している。
ただ、こちらは時折勇壮・ペイガンな雰囲気等も感じられる。
また、神秘的キーボードも割りと前に出ているため、
オーストラリアのGarden of Griefなんかにも近いだろうか。
あそこまでファンタジー色は無いが、(初期)Summoningのトレモロも彷彿。
中国産ではあるものの、ドイツやオーストリア辺りの
冷たさ・寒々しさ・哀愁がトレモロからプンプン放たれており、悶絶出きる。
時折被さるピアノ等キーボードも季節に合った良い味を出しており、素敵。
似たバンドを中国内で探すとすると、MidwinterやZuriaake辺りが該当するだろうか。


そんなわけで、上に挙げたようなアンビエント要素のある、
そして湿り気のあるブラックメタルが好みであれば、
本作も楽しめるのではなかろうか。