• Waldgefluster - Femundsmarka - Eine Reise In Drei Kapiteln

ドイツ産ブラックメタル、2011年作。
ドイツのBlack Bloodよりリリースされた。
Scarcrossのメンバーが絡んでいる。


寒々しく哀愁を漂わせたトレモロ・リフ、アコギ、
ソロ、アルペジオ、ミドル主体で鳴らされるドラム(ブラスト疾走もある)、
中音域でガナルドイツ語Vo、クリーンVo、ピアノ等のキーボードが絡む。


「これぞドイツ産」と言えるような、湿った哀愁漂うトレモロ
アコギが非常に印象的なメロディックブラックメタルを展開している。
全編で哀愁漂わせたトレモロやアコギが顔を出し、
ジャケットのような寂しげな空気を感じさせてくれる。
ブラックメタル的なトレモロももちろんツボだが、
随所で聴かれる、鬱ロックにも通じるクリーンギターもとても素晴らしい。
どの曲も大作だが、疾走パートやアコギ静寂パートを効果的に取り入れて、
飽きずにアルバムを聴きとおせる(アルバム1枚繋がっているように進むのも良い)。


似た雰囲気を持つバンドを挙げるとすれば、アメリカのAgalloch、
ドイツのImperium Dekadenz、Kermania(音質はWaldgeflusterが格段に良い)、
近作のOdal、オーストリアのKarg、フィンランドのWyrd(3rd〜5thぐらい)等だろうか。
とにかく全編哀愁を帯びているので、メロディックブラックメタル好きはもちろん、
鬱系ブラック好き等、割と幅広いそうに受け入れられる音だろう。


そんなわけで、1stが好みであればもちろん、
上に挙げたようなアコースティックな展開/哀愁漂う展開が
印象的なメロディックブラックメタルが好みであれば、
本作も間違いなく楽しめるのではなかろうか。