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- Alghazanth - Vinum Intus
フィンランド産シンフォニックブラックメタル、2011年作。
フィンランドのWoodcut Recordsよりリリースされた。
Prevalent Resistance、Funeris Nocturnum、Verivala等のメンバーが絡んでいる。
寒々しく荘厳に掻き鳴らされるトレモロ・リフ、アコギ、
緩急つけてバコバコ叩かれるドラム、
ミステリアスでアトモスフェリックなキーボード・ピアノ、ヴィオラ、
ギャアギャアガナルVo、聖歌調コーラス等が絡む。
基本『The Polarity Axiom』以降の作品の流れを汲んだ、
アトモスフェリック・メロウなキーボードと寒々しくメロウなトレモロ等を
絡ませたメロディックなブラックメタルを展開している。
音質のよくなった初期のEmperorやDimmu Borgirとでも言えばよかろうか。
ただ、寒々しく適度に哀愁を絡ませたトレモロは、Satanic Warmasterや
Sargeist辺りを彷彿とさせるフィンランド産らしさ。
簡単に言えば、EmperorやDimmuBorir+Sargeist(またはSatanic Warmaseter)とも。
フィンランド産らしい哀愁漂わせたトレモロと
ヴィオラ、聖歌調のコーラスが絡む「With A Thorn In Our Hearts」は特に悶絶。
そんなわけで、『The Polarity Axiom』以降(特に前作)の作品が好みであればもちろん、
シンフォニックではあるもののメインはギターとなっているので、
Satanic Warmaster(2nd)等の寒々しく哀愁漂うブラックメタルが
好みであっても楽しめるのではなかろうか。
他にはArgarやBlood Stained Dusk等の、
Emperor等に影響を受けたバンドが好みであっても楽しめるだろう。
関連:
http://d.hatena.ne.jp/hellkult/20091123
http://d.hatena.ne.jp/hellkult/20081112
http://d.hatena.ne.jp/hellkult/20070403
- Book Of Sand - How Beautiful To Walk Free
- Book Of Sand - Destruction, Not Reformation
アメリカ産ブラックメタル、2010年作。
前者自主制作、後者イギリスのParadigms Recordingsよりリリースされた。
只管寒々しく神秘的に掻き鳴らされるトレモロ、リフ、アコギ、
ベチベチ打込まれるドラム、遠くのほうから響くガナリ、
チェロ、冷たく靄がかったキーボード・ピアノ等が絡む。
どちらもEkpyrosisやWolves In The Throne Room辺りを彷彿とさせる、
神秘的で靄がかった雰囲気満載のブラックメタルを展開。
Voはギターの上に薄ら被さるようなガナリで、
全体的にアンビエントな空気も強く入っている。
『How Beautiful To Walk Free』に関しては、若干ドラムやVoも前面に出ており、
『Destruction, Not Reformation』方がよりアンビエントな要素が強めか。
ミステリアスなチェロの絡む部分等は
A Forest of Stars辺りをも彷彿とさせるだろうか。
全体的に幻想的で冷たい景色が頭に浮かび、非常にツボ。
そんなわけで、上に挙げたような所謂ポスト・ブラックメタルが好みであったり、
Darkspace、Coldworld、Njiqahdda、Lustre、Murmuure、
Vargnatt辺りのアンビエントな雰囲気漂うブラックメタル他、
ParadigmsやProfoundLore辺りからリリースされているブラックメタル
が好みであれば、本作も楽しめるのではなかろうか。