• Trimbreg – II

ブルガリア産プリミティブブラックメタル、2010年自主リリースDemoTape。


ジリジリチリチリとした音質で寒々しく掻き鳴らされる寒々しいトレモロ
チンチンシャンシャンミニマルに疾走するドラム、
中音域で力強くガナルVo等が絡む。


基本前作と同路線と言える、凍てつくトレモロとドラムでミニマルに進む、
プリミティブブラックメタルを展開している。
寒々しい雰囲気としては、同じくブルガリア産のAryan Artに通じるものがあるか。
ただし、Aryan Artほどドラムに緩急は無く、只管ミニマルに疾走している。
このミニマルさは、Aryan ArtとSplitを出したこともあるアルゼンチンのFuror辺りに近い。
(Southern Elite Circle関連全般と言っても良いか)


そんなわけで、前作が好みであればもちろん、Aryan Artが好みであったり、
上に挙げたようなアルゼンチン物が好みであれば、本作も楽しめるのではなかろうか。


  • Clair Cassis - II


アメリカ産アンビエント/ブラックメタル、2010年EP。
アメリカのStarlight Temple Societyよりリリースされた。
Velvet Cacoonのメンバーが絡んでいる。


靄がかった寒々しい・神秘的で儚げなトレモロ・リフ、アルペジオ
緩急つけてカタカタ叩かれるドラム、
ウギャウギャガナルVo、薄ら被さる靄キーボード等が絡む。


前作やVelvetCacoonを彷彿とさせる、
ミニマルで寒々しく神秘的な雰囲気を漂わせたトレモロで進むブラックメタルを展開、
さらに儚げな展開も前作やVelvetCacoon後期同様取り入れられている。
VelvetCacoonと比べて、Clair Cassisの方が儚げな雰囲気が強い。
今までの作品と違い、楽曲が短いのが特徴だろうか。
また、今作では楽曲が短いのが特徴だろうか。
似た雰囲気を持つバンドとしては、Nihill、Schrei Aus Stein、
Wrath Of The Weak、同じレーベル繋がりのSjenovik、Void of Reveries辺りが近いだろうか。


そんなわけで、前作が好みであればもちろん、
上に挙げたような靄がかった雰囲気を持つアンビエント/ブラックメタルが好みであれば、
本作も楽しめるのではなかろうか。


関連:
http://d.hatena.ne.jp/hellkult/20100930
http://d.hatena.ne.jp/hellkult/20100520
http://d.hatena.ne.jp/hellkult/20090907
http://d.hatena.ne.jp/hellkult/20090823
http://d.hatena.ne.jp/hellkult/20070129
http://d.hatena.ne.jp/hellkult/20050626


  • Liturgia – Liturgia

フィンランド産プリミティブブラックメタル、2010年作LP。
ノルウェーのTerratur Possessionsより200枚リリースされた。


ジリジリした音質で鳴らされる寂しげ、寒々しげなトレモロリフ、アルペジオ
スロー・ミドル主体で叩かれるRawドラム(2ビート疾走もある)、
薄ら被さるキーボード、中音域でゆっくり吐き出されるガナリVo等が絡む。


ジャケは邪悪極まる音を想像させるような写真だが、
音のほうは寂しく寒々しげなブラックメタルを展開している。
ただ、邪悪なVoや怪しく神秘的なキーボード等があるため、
自傷・鬱系に通じる悲痛な雰囲気は薄いか。
似た路線を探すとすれば、スウェーデンのVanskapt、
あちらよりメロウではないがDrowning the Light、
レーベルでも名前を挙げているノルウェーのStrid辺りに近いだろうか。
Strid、Vanskaptの怪しさ・暗さ・音質+Drowning the Lightの寒々しさと言った感じ。


そんなわけで、上に挙げたようなバンドが好みであったり、
Atra、Ill Omen辺りが好みであれば、本作も楽しめるのではなかろうか。