• Feigur - II, Desolation

フランス産鬱系ブラックメタル、2010年作。
フランスのDeus Ex Machina Divisionよりリリースされた。


悲しく寂しげに鳴らされるトレモロ・リフ、アルペジオ、切ないソロ、
ゆっくりとボコボコ叩かれるドラム、
泣き喚くVo、語り、冷たく神秘的なキーボード等が絡む。


切なく儚い雰囲気漂う鬱系ブラックメタルをやっている。
前作と比べ静かなパートが増えた事、
音質やキーボードがより靄がかった空気を出すようになった事等から、
アンビエントブラックメタル路線にも近づいた印象。
冷たいキーボード、そしてどの曲でも必ず顔を出す
切なく儚いギターパートが素敵。秋から冬の寂しげな風景が頭に浮かぶ。
似たような路線を挙げるとすれば、カナダのGris、Forteresse、
オーストラリアのAustere、ドイツのColdworld辺りだろうか。


そんなわけで、前作が好みであればもちろん、
上記したような鬱系/アンビエントブラックメタルが好みであれば、
本作も楽しめるのではなかろうか。


関連:
http://d.hatena.ne.jp/hellkult/20080614

  • Borgne - Entraves de l'Ame

スイス産ダークアンビエント/ブラックメタル、2010年作。
カナダのSepulchral Productionsよりリリースされた。
Kriger、Enoid等のメンバーが絡んでいる。


寒々しく荘厳に掻き鳴らされるトレモロ
冷たく無機質に鳴らされる打込みドラム、
中音域でガナルVo、暗く神秘的に鳴らされるキーボード等が絡む。


前作から特にそうなったが、前作同様Darkspaceに
強く影響を受けたかのような暗く冷たく荘厳なトレモロ
キーボード、音作りが印象的なブラックメタルをやっている。
ただ、Darkspaceは音の中の奥にVoがある感じだが、
こちらはもう少し前に出しドスを利かせ、さらに
若干シンフォニックブラックに通ずるキーボード展開も聴く事ができる(Emperorの1st等)。
Darkspaceは宇宙に旅立ったままブラックホールに入って戻ってこないのに対し、
こちらは宇宙を漂った後に、何とか地球に戻ってこれたような音(アポロ13)と言った雰囲気。
とはいえ、このダークで荘厳な空気はDarkspace好きには堪らないのではなかろうか。
他に似た路線を挙げるとすれば、Neige et Noirceur、Spire、Vhernen辺りだ。


そんなわけで、上に挙げたようなダークアンビエント/ブラックメタル
音が好みであれば、本作も楽しめるのではなかろうか。


関連:
http://d.hatena.ne.jp/hellkult/20090406
http://d.hatena.ne.jp/hellkult/20081206
http://d.hatena.ne.jp/hellkult/20080907
http://d.hatena.ne.jp/hellkult/20080830
http://d.hatena.ne.jp/hellkult/20080319
http://d.hatena.ne.jp/hellkult/20080307
http://d.hatena.ne.jp/hellkult/20080306
http://d.hatena.ne.jp/hellkult/20080224
http://d.hatena.ne.jp/hellkult/20071222
http://d.hatena.ne.jp/hellkult/20070212