• Karg/Andrarakh – Traumruinen

オーストリア/ドイツ産鬱系ブラックメタルによるSplit、2010年作。
ロシアのKunsthauchより500枚リリースされた。

  • Karg

ミステリアス、物悲しく儚く鳴らされるクリーンギター、アルペジオ
トレモロ、ミドル主体でパコパコ進むドラム、
嘆くようにガナルVo、薄ら被さるキーボード等が絡む。


1stでは、Nargaroth辺りをも若干彷彿とさせる、
寒々しいトレモロと疾走展開のあるブラックメタル
やっていたが、本作ではクリーンギターがメインに進む、
ロック色の強いブラックメタルをやっている。
鬱ロック的「Zerrissenheit」、ミステリアスなリフが絡む
「Andacht」、同じく鬱ロック的「Ereignishorizont」の3曲収録。
全編湿り気を帯びたトレモロも入り、悶絶。


最近のPestPro、Self Mutilation辺りが好みであれば楽しめるだろう。

  • Andrarakh

ジリジリした音質で暗く悲しく鳴らされるトレモロ・リフ、
クリーンギター、アルペジオ、スロー・ミドル主体で進むドラム、
遠くのほうから嘆き悲しむかのようなVo、
不穏なダークアンビエント等が絡む。


物悲しいトレモロが印象的な「und des Tales guelden Schein verblasste」、
ダークアンビエントインスト「Nars'arks greinend' Wasser」、
鬱ロックな悲しげクリーンギターが涙腺直撃「Wolkenpoesie」を収録。


以前はKylaやVrangbild等を彷彿とさせる鬱系ブラックメタルな路線だったが、
本作ではこちらも鬱ロックな音を取り入れ、儚さ全開。
ロック路線を入れ始めたAll the Cold等を彷彿とさせるだろうか。


そんなわけで、どちらのバンドも儚いリフ満載なので、
上記に挙げたような鬱系ブラックメタルを扱っている
レーベルが好みであれば、楽しめるのではなかろうか。


関連:
http://d.hatena.ne.jp/hellkult/20100201
http://d.hatena.ne.jp/hellkult/20090804