• Shining - VI / Klagopsalmer

スウェーデン産鬱系ブラックメタル、2009年作。
元Ondskapt、Den Saakaldte等のメンバーが絡んでいる。
フランスのOsmoseよりリリース。


ロック的ノリと陰鬱な湿り気を併せ持って奏でられる
トレモロ・リフ、ソロ、アコギ、
ミドル主体(時折ブラストも)でドコドコ進むドラム、
苦しみ・呪詛系Vo、暗いクリーンVo、語り、チェロ、ピアノ等が絡む。


ロック的展開(特にソロ)と、鬱ブラック的陰鬱さを絡ませたブラックメタルをやっている。
Voに関しては前作以上に幅が出、本作ではDen Saakaldteで披露したかのような、
(完全な)クリーンVoを取り入れている。


暗いVoとよく利いたBass、悲しいアコギが絡む
「Plagoande O'Helga Plagoande」は、同じくスウェーデンOpethのようにも感じられ、素敵。
他にも、中近東風クリーンVoとソロ、哀愁クリーンギターで進む「Ohm (Sommed Med Siv)」は、
ゴシック的雰囲気も強く、今までの路線とはかなり異なった音を聴かせる(カヴァーらしい)。
アルバムを締めくくる、悲しげなピアノとチェロ等が被さる16分の大作「Total Utfrysning」も悶絶。


ロック的ソロが増え、クリーンVoの割合もそこそこあり、
曲によってはゴシック的な雰囲気もあるので、1stや2nd等の路線を
求めている方には戸惑いのある作品かもしれないが、
前作、Den SaakaldteのクリーンVo部分、Katatoniaや
Opethの暗いパート等が好みであれば、本作も楽しめるだろう一枚。