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- Vrangbild – Wahn
ドイツ産鬱系ブラックメタル、2009年。
ドイツのNihilistische Klangkunstより117枚。
ザリザリジャリジャリした音質で奏でられる陰鬱トレモロ・リフ、
そこへ被さるアコギ、緩急つけてボコボコ進むドラム、
苦しみ呻き〜泣き絶叫Vo等が絡む。
陰鬱でノイジーなリフの上に被さる湿ったアコギが
良い雰囲気を出している鬱ブラックメタルをやっている。
鬱と言ってもInsikt系のようなミニマルに進む展開では無く、
ブラスト等も交え、緩急もしっかり付いている。
Voは、苦しみを耐えるような呻き、咽び泣くようなガナリ、
自暴自棄に陥ったような笑い声等、なかなか表現豊かで素敵。
若干Woods of InfinityやSilencerに近いものがあるだろうか。
また、時折入ってくる(子どもの?)エフェクト声も、幽霊の囁き声のようで、
陰鬱な楽曲に不気味な雰囲気も付け加えている。
音質に関しては、ヒスノイズ等が入っており、若干悪目。
そんなわけで、Woods of Infinity、Jammerskrik辺りの鬱系ブラックメタルが
好みであれば、本作も楽しめるのではなかろうか。