• Wolves in the Throne Room - Black Cascade

アメリカ産ブラックメタル、2009年作。
Impaledのメンバー等も絡んでいる。
アメリカのSouthern Lord Recordsよりリリース。


シューゲイザー的雰囲気もある
メロウで儚げな、幻想的なトレモロ・リフ、アコギ、
緩急つけてバカバカ叩かれるドラム、
中音域でギャアギャアガナルVo、
うっすら被さる幽玄なキーボード等が絡む。


相変わらず1曲1曲が長い(全て10分を超えている)にもかかわらず、
儚くメロウなトレモロ、緩急をつけて進む展開を
絡め、飽きずに聴きとおすことの出来るアルバムを仕上げている。
うっすらキーボード、ザラついたリフの靄っぽい雰囲気も健在。
曲は相変わらず素晴らしいのだが、
個人的に残念だった事として挙げたいのは、
今作はVoがギャアギャアガナルのみとなっているところ。
1stや2nd、前EPで聴かれたような神秘的女性Voが曲に
合っていただけに、贅沢を言えば、その頃のような女性Voも絡めて欲しかった。


個人的に残念な部分はその一点のみなのだが、
(それでも自分の年末・上半期視聴回数の上位には入るだろう)
今までの彼等の作品やFen、Krallice、
Ekpyrosis辺りのブラックメタルが好みであれば、
本作も問題無く楽しめるであろう一枚に変わりはない。


ちなみに、5月に日本盤(Daymare Recordings)が
また2枚組として出るようなので、
『Malevolent Grain』をCDで聴きたい人は、
そちらを待つのも良いかもしれない。

ブラック・カスケイド

ブラック・カスケイド