• Moloch - A journey to the Vyrdin

ウクライナ産ダークアンビエント/プリミティブブラックメタル
写真は2008年に自身のレーベルより66枚リリースされたPromoCDR(写真上)と、
2009年にドイツのNordsturm ProdよりリリースされたCD盤(写真下)。
収録曲や曲の順番等が異なっている。


チリチリジャリジャリ耳障り極まりない音質で奏でられる
寒々しく適度に陰鬱なミニマルトレモロ・リフ、
ボタボタミドル主体で打込まれるドラム、
中音域ガナリ〜高音域で泣き喚くVo、
暗くジメっとした・神秘的ダークアンビエントインスト等が絡む。


彼の音源はダークアンビエントだったりノイズだったり
プリブラだったりと様々だが、本作はダークアンビエント
ノイジープリブラが入った音源となっている。
このノイジーで寒々しく陰鬱なリフ、悲痛な泣き叫びVoは、
目指すところ陰鬱度が増したBurzum『Filosofem』と言ったところだろうか。
ただしこちらはBurzumがかわいく見えるほど耳の痛いノイジーさだが。
また、CD盤ではDarkthroneの「En As I Dype Skogen」をカヴァーしているが、
リフをキーボードに変え、ドラムを被せたインスト音源となっており、
これまたBurzum大好きなアンビエント作品へと変わっている。


そんなわけで、Burzumの『Filosofem』やアンビエント作品、
Ildjarn、Vinterriket、Trist(ger)等が好みであったり、
Trist(cze)等の鬱系ブラックメタルが好みでも
楽しめるのではなかろうか。