• Blut aus Nord - Memoria Vetusta II: Dialogue With The Stars

フランス産ダークアンビエント/ブラックメタル、2009年作。


こちらを不安にさせる不協和音ギター、
適度に哀愁が感じられるメロウなトレモロ・リフ、
神秘的(若干中近東風なリフも)リフ、
タツタ疾走・ミドル等を混ぜ込むドラム、
ギャアギャアガナルVo、
神秘的なキーボード等が絡む。


彼等の音源は、不安感を煽るようなリフを中心とした、
退廃的・混沌・真っ暗闇な音というイメージを持っているのだが、
本作では割としっかりとした寒々しいトレモロ
哀愁・神秘的リフ等を聴くことが出来、人間的、柔らかい雰囲気がイメージされる。
ほとんどの曲で聴かれる哀愁を伴ったギターソロは、
ここ最近の路線ではあまり聴かれなかったものだ。
まるで、『Memoria Vetusta I: Fathers of the Icy Age』の頃を思い出すような。
まあそれは当然で、本作は1996年にリリースされた
Memoria Vetusta I: Fathers of the Icy Age』の続編という扱い。
ということで、『Memoria Vetusta I: Fathers of the Icy Age』を彷彿とさせる
ソロやキーボード等が様々な所で顔を出す。
もちろん、13年も経っているので、『I』と比べると音質は非常に良好。


そんなわけで、最近の路線を期待して聴くと一瞬戸惑うかもしれないが、
Negura Bunget、『Memoria Vetusta I: Fathers of the Icy Age』辺りの
神秘的なブラックメタルが好みであれば、
本作も楽しめるのではなかろうか。