• The Axis of Perdition – Urfe

イギリス産ダークアンビエント/インダストリアルブラックメタル、2009年作2枚組。
イタリアのCode666より。


不安感を煽るトレモロ・リフ、
ベチベチスロー・ミドル中心で進む打込み(?)ドラム、
中音域でガナル、不気味・気だるげなクリーンVo、
暗い語り、不穏で退廃的なキーボード、
何かが軋む音、機械音等が絡む。


Disc1が不穏なダークアンビエントの上に語りや
ちょっとしたドラムが絡む、非ブラックメタル曲、
Disc2が、上記したダークアンビエントと、ブラックメタル曲が入った構成。
ブラックメタル曲は少なめで(ギターやガナリが入るブラックメタル的雰囲気の曲は3曲のみ)、
全体的に雰囲気重視なダークアンビエント路線と言える。
また、ブラックメタルな楽曲も、暗いクリーンVoがメインとなっており、
ガナリVoの出番は少ない。


前作をよりダークアンビエントにした感じとでも言えば良かろうか。
1stの頃の高速ブラックメタルな楽曲は一切ないものの、
不安を煽るような不気味構成は、最近のBlut aus Nordをも彷彿とさせ、
聴き終えた後は気が滅入るが、アルバムを通して完成度の高い作品となっている。
また、ダークアンビエント曲に関しては、ドイツのTrist辺りを彷彿と。


そんなわけで、1stの頃の楽曲を期待して購入すると
肩透かしかもしれないが、前作やBlut aus Nord、Nortt、
Trist(ger)、Gnaw Their Tongues辺りが好みであれば、
本作も楽しめるのではなかろうか。