• Deathspell Omega - Fas - Ite, Maledicti, in Ignem Aeternum

フランス産ブラックメタル、2007年作。
アルバム3部作の内、Si Monumentum Requires, Circumspiceに続く2部目。
HirilornやClandestine Blazeのメンバーが絡んでいる。
今回もドラマー等は不明で、メンバーの顔写真や名前も無し。


コロコロ展開を変えながら奏でられる不穏極まるトレモロリフ、
バシバシドンゴロゴロと勢いよく叩かれるドラム、
呻きガナルMikkoさんの邪悪なVo、
Kenoseから使われるようになった、暗い雰囲気を醸し出すアンビエント展開等が絡む。


ドカドカテンション高く叩かれるドラムの所為もあってか、
今までの作品の中で一番ブルータルな雰囲気を醸し出しており、
ある意味異色な作品となった。
不気味なダークアンビエントやリフを取り入れ、静と動を上手く
絡めた作品展開は、Kenose以降に見られる展開でもあるが、
何よりこの勢いの良いドラムが非常に特徴的で、格好いい。


そんなわけで、Kenose以降の作品が好みで、
尚かつ、それら作品以上に勢いあるドラムが絡んでいると聞いて
興味が湧いた方ならば、本作は間違いなくツボに嵌るのでは無かろうか。


三部作の最初を飾り、不気味・不穏さを放ちながらも
ロディアスで寒々しかった『Si Monumentum Requires, Circumspice』。
ブルータルに突き進む(しかし不穏さもしっかりと取り入れた)
二作目『Fas - Ite, Maledicti, in Ignem Aeternum』。
さて、最後を飾る三枚目は、いったいどんな音を聴くことが出来るのだろうか。
今から非常に楽しみである(2年ぐらい待たなきゃ駄目かしら?)。