• Dodheimsgard - Supervillain Outcast

ノルウェーブラックメタル、2007年作。
8年ぶりにようやくリリース。


ズンズン・邪悪なリフ・Satanic Art辺りを彷彿とさせるトレモロ
エフェクト加工(?)したヘンテコリフ、緩急をつけて進む人力ドラム&打ち込み、
中音域ガナリ・気怠げなクリーンVo、サイバーなSE等が絡む。


前作が、テクノ・インダストリアル/ブラックといった趣向だったのに対し、
今作はテクノ/インダストリアル色は(前作に比べ)抑えられ、
ノルウェイジャンブラックメタル+若干の機械的雰囲気の曲が大半を占めている。


ブラックメタル機械的雰囲気が上手く調和したとでも言えば良かろうか。
Blacklodge辺りと通じる音楽性といえばそうだが、
こちらの方が、人間的な感じだ(ドラムがほぼ人力と言う変化からかもしれぬ)。
Satanic Artな雰囲気リフが時折混じるThe Vile Delinquentsや
Ghostforce Soul Constrictorが素晴らしい。


個人的には、666 Internationalを突き進めたテクノ/インダストリアル曲も
聴いてみたいと思っていたのだが、『Apocalypticism』等は
666 Internationalのノリノリな雰囲気が感じられ、こちらも良い塩梅。
他にも、呪術的なリフの上に打ち込みや
不気味なキーボードが絡む、クリーンVoオンリー曲「All Is Not Self」等もあり、
非常にバラエティ豊かなアルバムとなっている(だが散漫にはなっていない)。


そんなわけで、666 Internationalはインダストリアルすぎて
駄目だった方も、本作は楽しめるのではないだろうか。