• Blood Red Fog/Funerary Bell - Split

フィンランド産プリミティブブラックメタルSplit、2009年作。
ドイツのObscure Abhorrenceより。

  • Blood Red Fog

勢いよく奏でられるトレモロ・リフ、陰鬱で悲しげなトレモロ・リフ、
緩急をつけてペタペタ叩かれるドラム、
遠くから響く泣き気味ガナリVo等が絡む。


鬱的悲しげゆったりリフ・ドラムと
寒々しく疾走するリフ・ドラム展開が混ざり合った、
前EP路線を踏襲した形の音を出している。
Voを除けば段々とSargeistやHorna辺りに近づいている感じがする。

  • Funerary Bell

フィンランド産らしく掻き鳴らされる寒々しく物悲しげなトレモロ
パカパカ2ビート等を混ぜ進んでいくドラム、
中音域でガナルVo等が絡む。


こちらもSargeistやHorna、Satanic Warmaster(2nd)辺りを彷彿とさせる、
寒々しいトレモロ・リフが素敵な演奏を展開。
時折目立つフレーズを奏でるBassも良い仕事をしている。


というわけで、どちらも寒々しいトレモロを絡めたブラックメタル
やっているので、上記のようなバンドが好みであれば、
本作も楽しめるのではなかろうか。

  • Brocken Moon - 10 Jahre Brocken Moon

ドイツ産鬱系ブラックメタル、2009年ベスト盤。
今までリリースされたデモ音源を詰め合わせ、
さらに未発表曲(恐らく『Das Marchen vom Schnee』の頃)を
1曲追加した2枚組。ドイツのNorthern Silence Productionsより。


2005年のDemoに関しては『Mondfinsternis』ですでに書いているので、
それ以外の未発表曲「Die Leere」、2002年Demo『Schattenlicht des Mondes』、
1999年Demo『Pain』について書く。
『Mondfinsternis』の記事はこちら。

  • Die Leere

陰鬱・悲愴感漂うトレモロ・リフ、アルペジオ
ゆったりと叩かれるドラム、
悲痛に泣き喚くVo、アトモスフェリックなキーボード等が絡む。


全編ミドルということで鬱度がさらに上昇し、
非常に悲しげにゆったりと進むブラックメタルとなっている。
VoもBurzumをさらに泣かせたような「ヒョーヒョーキャーキャー」Voで素敵。

  • Pain/ Schattenlicht des Mondes

ザラザラ粗い音質で奏でられる寒々しいトレモロリフ、
ベコベコ緩急つけて進むドラム、
中音域でヒステリックにギャアギャアガナルVo、
ミステリアスなキーボード、狼の鳴き声SE等が絡む。


この頃はまだ鬱や物悲しいといった雰囲気は薄めで、
不気味でミステリアスなキーボードに、寒々しいトレモロを絡ませた
妖しげなブラックメタルをやっている。
Darkthrone(トレモロ)+Burzum(キーボード等の雰囲気)と言ったところだろうか。
Demoと言う事で、時折「プツプツ」とノイズがのったり、
篭り気味だったりと、音質は悪め。